『フロレアール』 感想(考察紹介)

 

 

エロゲ界の鬼才、元長柾木氏とうつろあくた氏による怪作『フロレアール』を攻略したので感想と考察の紹介でも。

 

 

【ストーリー】

「燈台守」の青年ジャン・ロタールと、
彼と一緒に暮らす少女メルンが送る日常を描いた物語。
潮騒が聞こえる。開け放った窓からは、
潮と新緑の香りが微風とともに舞い込んでくる。
穏やかな春の陽光が部屋に差し込んでくる。
……平和な春の日々。

そんな日常の中を、ジャンとメルンは生活している。
一緒に食事をし、他愛のない会話をし、ふざけ合う、
平和で平穏な生活。
ここ何年か続くそんな日常に、ジャンは満足していた。
ジャンは、昔受けた心の傷を癒すためにここにいる。
けれど、その傷は、ふとしたことで再び傷口を広げる。
傷を癒し、幸福な日常を維持することができるのか。
それとも、広がった傷口……精神の負荷に耐えかねて、

メルンをも巻き込んで破滅するか。
その境界は、微妙で微細だ。
そして、その境界上に、ジャンは立っている。
優しく日常を逸脱する、リリカル・ラヴストーリー。(公式HPより引用)

 

【感想】

ブランドはかの傑作『好き好き大好き!』を世に送り出した「13cm」。

そして何を隠そうこのゲームの正式タイトルは『フロレアール~すきすきだいすき~』です。

物書きとして元長氏があの作品の偉大さを分らないはずはありません。

そのタイトルをサブサイトルに冠するということはよほどの自信があるのだろうなとプレイする前から期待させます(一部の人のみ)。

 

今作で自分は元長柾木作品をプレイするのは二度目。

ちなみに一作目はかの哲学ゲーとして名高い『未来にキスを』です。

『未来にキスを』は正直、「言いたい事がわっかりにくい!」の一言でした。えぇ。

それでなぜプレミア付いてる今作を手に取ったのかと申しますと、メガストアの付録として収録されたため。

 

今作をプレイしてまず思ったのは「テキストが大分読みやすくなったなぁ」ということ。

『未来にキスを』で元長氏のテキストに苦手意識を持った自分ですがこれは助かりました。

おかげでスラスラと読み終えられ満足満足。

また、構成が綺麗にまとまっており内容も大分理解できたと思います。

理解した上で感想を言いますと、「読み物としては価値のある作品だなぁ」と。

エロゲーとして面白いかと言われたらまた話は変わってくるでしょうが個人的にはまぁまぁ楽しめました。

”エロゲーとして”点数をつけるなら70~75点ですかね。

扱っているテーマ的にはかの名作『CARNIVAL』に匹敵します。

 

んで、せっかく真面目に読んだし重い腰を上げて考察を書こうかなーと思ったんですが・・・

 

 

すでに考察サイト様がありました^q^

 

 

いや、「考察書こうかなー」と思ったときすでに他の考察サイト様がある場合というのは今までも何回かあったんで別にそれはおかしくないんですよ。

『さよならを教えて』みたいな有名作品なんかになると特にね。

でも今回は何が違うかと言いますと・・・”自分が言いたいことほぼ全部言われとる…

 

「フロレアール考察―我々は二項対立を超越せねばならない―。」

上記のリンク先がその考察サイト様になります。

素晴らしいです。上からの物言いになってしまうかもしれませんが「こういう読み方してるエロゲーマーが自分以外にもいたんだなー」と驚きました。注目してるテキストの箇所も皆おんなじ。スゲー。プレイされた方は是非読んでみてください。

 

上記の考察サイト様を読んでいただければ99%理解出来たも同然だと思います。

が、某エロゲー批評サイトでも凄く良いこと書いてらっしゃる方がおられたのでご紹介。

 

 

「他者」とはあくまで主観的意識に依る所の「他者」であって、超越的な神の視点、つまりは「外部」から「私」と「他者」を規定することは出来ない。(この 認識こそが一人遊びの罠である。)「外部」とはあくまで「内部」の中で構築された「外部」に過ぎず、それを理解した時に物語は閉幕する。

(oku_bswaさんの感想:http://erogamescape.dyndns.org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/memo.php?game=671&uid=oku_bswa)

 

 

これ究極的な要約ですね。この後「結局のところ神なんてものは存在しなくて、一つ一つのフィクションに意味を見出していくしかないというお話。」と続くんですが「神なんてもの」というのは流れ的には「神と自分との区別」ってことかなと思います。自分の知識的には作品の主題がもはや哲学より仏教に近いのでその方が妥当かなと思うんですが、どうでしょう。

 

自分が言えるのは今回それだけですかね。

それにしても良い物読ませて貰いました。

しかしこれは正直このブログの尊厳に関わってくるのでは…いや別にいいか。

むしろ喜ばしい。

それではまた。