『デモニオンⅡ』 感想

前作『デモニオン』はかなりの良作であった。が、やはり欠点が1つか2つはありそれに多くのユーザーが不満を覚えたのは間違いない。そしてこの『デモニオ ンⅡ』に期待されたのはその欠点の克服と、欲を言えば前作で良かった点のブラッシュアップであろう。だが、結論から言えば欠点の数は10倍近くに増えた。 さらに、良かった点はクオリティが明らかに劣化。何を言ってるか分からないと思うが自分にも分からない。

 

 

どうしてこうなった。

 

 

まず最初に断っておくと自分は前作の『デモニオン』がわりと気に入っている。
だがこの作品はそんな自分からしても擁護出来ない。
具体的に酷い所を挙げていく。

1、システム
今回一番腐ってしまった所はなんといってもシステム。
防衛戦と侵攻戦に分かれるのは前作と同じ。だがどちらも酷い有様である。

【防衛戦】
前作はただ配置しているだけである意味退屈ではあった一方、シンプルで面倒さは無かった。
だが今回はキャラクターが動き回る。それは良い。だがこれがとんでもない面倒くささの根源なのである。キャラクターを選択して位置を指定し、動かすのだが当然各キャラをマウスで選択するという事がその手間から選択肢に無いのは想像出来ると思う。
そんな訳でプレイヤーは部屋にいるキャラをダブルクリック1回で全員選択する機能に頼るのだがこの機能には大穴があり扉のマス(部屋と部屋の間)にいるキャラは選択されない。
しかもこのマスに止まるとキャラクターは何を思ったのか一切行動しなくなる。
自分の目の前に敵が来た場合にのみ攻撃を出すがそれだけ。部屋で仲間が必死に戦っているときもまるで対岸の火事を眺めるかのようにサボっているのである。
はっきり言って自分の手駒に殺意が湧く瞬間である。けどそんな1マスに止まる事なんてそうそうないやろ?と思うだろう。
だが1戦やれば必ずこのマスにはキャラがいると言っていいくらい頻繁に起こる。しかもそれは1つの扉に対してである。
各部屋には最大で4つ扉があり、理論的には最悪4キャラが給料泥棒状態になる。

だがしかし

今作はそれだけに止まらない。
キャラクターが動き回るので当然、押し合いへし合いが展開されるのだがこれによってプレイヤーが指定した部屋からキャラクターは追い出される現象がわりと頻繁に起こるのである。
これで隣の部屋に追いやられたキャラは当然自分で職場に戻るなんて殊勝なことはせず、ひたすら突っ立っていることになる。これもやはり見つけると殺意が湧く。

さらに悪い事にはこの現象が起こる頻度が高いキャラがいるのである。
そう。勘の良い方は気づいたかもしれないが遠距離特化のキャラである。
近接型のキャラが自分から敵に向かっていくのに対し、こいつらはとりあえず安全な距離を確保することを優先する。
つまり部屋の壁付近に移動しがちであり、必然的にドアへ近い位置にいるのでこの扉マス現象と追い出され現象が起こりやすいのである。
そしてそんなキャラほど紙装甲でありピンチのとき程すぐに死ぬ。給料泥棒の常習犯にして、戦力としては2流。もはやどうしようも無い。
で、そんなかったるい防衛戦であるがどのくらいしなきゃならんかと言うと、ほぼ2ターンに1回である。
ちなみに防衛しないとならない迷宮は前作が1つだけだったのに対して最大で4つである。連続3回防衛なんてざら
1回防衛が終わるごとにキャラを回収しないと他の迷宮では使えないので毎度毎度扉マス現象に注意しながら回収する点にもまた留意したい。
秘書的キャラが毎回「さあ、防衛しましょう」とボイスで防衛戦を知らせてくれるのだが2週目になると煽っているようにしか聞こえなくなる。
シナリオの都合上、最低3周しないとこのゲームはクリア出来ないので終わる頃には不満が募りすぎてディスクが粉々になっているかもしれない。
マゾの方にとても優しい仕様となっている。


【侵攻戦】
防衛戦だけでこりゃ面倒だと思った方、まだまだだね。
先の扉マス現象と押し出し現象は”当然、侵攻戦でも起こる”
この現象が起こるとキャラはボッチで残される事になり、気づいたら敵に囲まれてフルボッコなんてことも。
先の現象に加えて侵攻戦ではキャラの行き先が足りない現象が起こることを挙げておきたい。
これはダブルクリックで選択したキャラを移動させたときに起こる現象なのだが、キャラの行き先の部屋に対して定員オーバーで入れないというもの。
これで行き先が与えられなかったキャラはその場に止まることになり、各キャラを個別に選択して移動させなければそのまま敵に囲まれて死ぬ。
(ちなみに部屋が定員オーバーでも個別に選択すれば入れます。つまりシステムの欠陥。)
でもまあ防衛戦に比べれば楽しいんでしょ?と思うかもしれない。いや実際にその通りなのだが、あくまで防衛戦に比べればの話。
終盤になれば俺TUEEEEEEEEEEが出来るのがこの手のゲームの醍醐味なのだが、このゲームにはそんな仕様は 一 切 な い 。
なぜかというとこのゲーム、数でゴリ押ししてたらつまらないだろ?と言わんばかりのメーカーの厚い配慮によって罠がてんこ盛りの大サービスとなっている。
その威力たるや凄まじく、私は30レベルほどだが聞いた話ではたとえレベルが60になっても地雷を3回連続で踏めば死ぬらしい。
(注意:罠特化の部屋には地雷が5個ほど仕掛けてあります)
もちろん罠を解除するのに特化したキャラはいるがこのキャラはゴブリンであり、比較的弱いので敵がいる部屋に罠があった場合は全く役に立たない。
敵がいない部屋に限れば大いに活躍するが侵攻戦には時間制限があるのでちんたらやってるとなかなか侵攻が進まず、防衛戦地獄となる。


2、エロシーン
前作『デモニオン』のエロシーンは非常に良く出来ており多くの賞賛を得た。
そしてその系譜を継ぐこの『デモニオンⅡ』、1番の見所はエロだからシステムとかいらね。セーブデータはよと思ってる方もいると思う。
実際私もこのゲームは抜き目的で買っており、前回同様見事なソフト陵辱を楽しみにしていた。結果として裏切られたわけだが。

エロについて簡単に前作と比較すると

【前作】
「くっ!殺しなさい!」→「あぁっ!や、めてぇ・・・!」→「絶対に許さない!」→「快楽なんかに・・・」→「もう・・だめぇ・・・」

【今作】
「私を殺さなかった事、絶対に後悔させてやっ・・・あっ、んぁぁぁぁああああっ!」


こんな具合である。嘘だと思うかもしれないが本当である。
上は何度か捕らえられ、その度に犯されて段階を踏んで流されるヒロインの心情を自分が簡潔にまとめた結果だが、下は1回目で実際にキャラが言う台詞である。
つまり何が言いたいのかというと、全くと言っていいほど過程がない。基本的にヒロインは全員1回目から主人公に屈服する。

これだけでもうエロの満足度は前作の半分にも満たないが今回はそれに加えてシチュエーションのゴリ推しが追加されている。
とにかく主人公が他人に見られながらするのが好きで、仮に人が周りにいなくてもわざわざ召集をかける。というかほとんどのプレイがこれ。
その上、女王との初エッチでは必ず「これを持ってこの国は俺の物だと証明された!」というような頭の悪い台詞を毎回吐くのでこちらは頭が痛い。
別にそういうプレイを全く入れるなとは言わないがあまりにしつこいので主人公へも不満が募る。
前作最大の不満点はヒロインを独占しておきながら最後の最後で輪姦されるという胸糞悪い仕様にあった。今作はそれを基本的に避けている。
が、不満度は前作の比ではない。仮に見られながらのプレイが好きでもあまりのしつこさに飽きると思われる。
つまるところはコンセプトが決まっていないのである。基本的にキャラは処女が多いにも関わらず独占欲を満たすような配慮は他にない。
最初から全員非処女でビッチな方がまだマシだ。
なお、前作とは違って魔物にも知性がありエロの最中でやたら口を挿んでくるのも萎える原因の1つだった。
システムには止まりきれないあまりの残念仕様にやるせなさがいよいよ限界に達する。
ただ絵だけは良いのが救いなので細かい事を気にしない方はまだ使えるかもしれない。

3、キャラ属性
これに関してはエロに含んでもいいかもしれない。要は全くキャラの属性が活かされていないのである。
先に挙げたエロの通りなので未亡人でも1回目ですぐに夫へ立てた操を放棄する。そんなんなら未亡人じゃなくてただの熟女にしてろと・・・。
中でも酷いのは、自分で自分の事を男の娘だというキャラ。これだけで分かると思うが、かの有名な準にゃんや、はまじちゃんの様な自分の性別を理由に一歩引いた魅力は欠片も無い。
言ってしまえばただの女装男子でビッチというとんでもないキャラである。それもうただのホモじゃねえか・・・。
貧乳を誇りにしてる貧乳キャラが貧乳属性とは言えないのを想像して貰えれば分かりやすいかもしれない。


4、シナリオ
所謂、三竦みの関係を基盤にした話で魔王軍が3国中の1国を襲うと他の国に背を見せることになるので傍観するしかないという会話が他2国ではされる。
で、魔王軍は1つの国を落とし見事1大勢力となる。理由をつけて1周目、2週目はこの関係を壊して征服。なのだが、
なぜか3周目ではライターが面倒くさくなったのか馬鹿なのか、他の国は魔王軍に対してはなんとこれを利用しないで他国を侵略するまで待ってくれるという優しさを見せてくれる。
いくらシナリオはおまけだと言っても、嬉々として意味不明理論を展開して進軍する魔王様には笑ってしまうのを避けられない。


【総括】
長くなってしまったがこれでもまだ遠慮した方である。
他にも細かい点(程度は軽いものの初日から修正パッチを出す未完成商法、今作の主人公はアスタロス様(前作主人公)のような強さもなければ、ひたすらアホなシチュをプレイヤーに
見せるだけで全くプレイヤー視点を意識しておらず正直ライターのオナニーを見せられてる気分になる、リズベルが小うるさい、etc...)を挙げればキリがない。
システムをこんな具合にしたのは中古対策だろう。それで利益も上がるだろう。
だけどもそれでユーザーを蔑ろにして良いとでも?長期的な目で見たときにどう影響するのかもう一度考えて欲しい。
少なくとも私は次回から予約せず様子見である。